保育スタッフを募集しています。

【保育スタッフ募集】

  • 人数:2名
  • 年齢・性別:不問
  • 資格の有無:不問 
  • 障がい児保育や自然の中で遊ぶことに興味のある方、さくら・さくらんぼの保育を学びたい方歓迎です。
  • 詳細はくさぶえ保育園見学の際に説明します。
  • 電話:058-371-7656(担当:前田)
  • 子どもの根っこを育てる

    《子どもの根っこを育てる》ことについて
    1. 親を尊敬するこころを育てる。――― いのちを尊び、敬うこころを育てる。
    2. 《基本のリズム》の理解のしかたと実践
    3. 文学に親しみ、乳幼児に適した質の良い文化を選ぶ
    4. 社会をよくしていこうとする運動をする ――― 弱い子小さい子を思いやる

    1.親を尊敬するこころを育てる –― いのちを尊び、敬うこころを育てる。
     生まれてすぐに、赤ちゃんと目を合わせお母さんをしっかり見つめることが、お母さんを尊敬するこころを育てることになる。目が合ってにこっと笑う、笑うまで何時間も続ける。
    (斎藤先生は最高6時間続け、盲といわれた子の目が見えるようになった。)
    (この時の抱っこの仕方に留意:赤ちゃんの股を開いて立て抱きにする。片手は赤ちゃんの首の後ろに、もう片方の手は赤ちゃんのおへその裏にあて、縦に軽くゆさぶりながら目を合わせる。)
     このことは、父母自身が自分の親を尊敬しているかどうか?父母自身が自分の親を尊敬していないのに、自分の子どもが親を尊敬する、というのは???
    (自分の親に感謝はしてるけれど、尊敬までは・・・という人もいれば、自分の親を非難・否定している人もいるだろう。でも親を非難・否定することは自分の存在も非難・否定することにつながるのではないでしょうか・・・?)
    もし園児が、自分の父母を尊敬するこころが育っているなら、当然父母も自分の子どもを大切に育ててきたであろうし、大切にしてきたからこそ子どもに尊敬され、またその祖父母も、子どもからも孫からも、尊敬に値する祖父母なのだと思う。そうなれば、保育者は簡単に父母の悪口を言えないし、父母ももっと保育者の言葉に耳を傾け、早期教育の宣伝に惑わされることもないだろう。
    人間関係は母子関係のあり方が基本で母子の信頼関係がうまくとれないと、子どもは他者を信頼するこころがなかなか育まれないと思っている。だからこそ、母子関係を大切にしたい。
    子育て観が違っても、立場や意見が違う相手にも、他者に対する深い人間信頼のこころがある人とそうでない人は違う。違うからこそ話し合う、分かり合おうとする努力を惜しまない。(ダライ・ラマもそう言っている)

    人権意識や性教育の意義もこの中に含まれる。自分の親を否定しない。親を尊敬することは親の言いなりになることではない。親の言いなりにはならなくても親を思い、大切にすることはできる。お互いを尊重できる関係をつくる。

    2.《基本のリズム》の理解のしかたと実践  
    金魚運動・寝返り運動・両生類ハイハ運動・ロールマッ
    生命の個体発生は系統発生をくりかえす。赤ちゃんも胎児期に魚類 → 両生類 → 爬虫類 → 哺乳類というように進化を繰り返す。そして誕生してからも、脊椎動物の元となる背骨の運動、背骨がいかにしなやかに動かせるかという金魚運動。背骨に柔軟性をもたせて、目を合わせると脳の発達が良くなると共に、育ててくれる人を尊敬するまなざしが生まれる。
    寝返り運動はハイハイ運動への移行の前段階で、体幹のひねりに足の親指の蹴りを組み合わせた運動である。カールセーガン  「エデンの恐竜――知能の源泉をたずねて」より、DVDブック「子どもたちは未来」   
    p96~97参照にしてほしい。      誤字あり 「最特殊化ではなく再特殊化」

    そして爬虫類の前の両生類という生物の進化の節目、水の中で暮らしていた魚が生きていくために、陸に上がりたいと望み、ひれを必死で動かしてそのひれが手と足に進化するという最も大きな、生物の進化の節目の運動。なおかつこの両生類はひれ呼吸から肺呼吸へという呼吸法の変化まで獲得したのだ。この両生類ハイこそ地に身体のすべてをつけ、脱力しながら、両足の蹴りの力だけで進む。手指を脱力しながら開き、足指の蹴りが強くなれば流れるように進み、どんなにやっても疲れない。この地を這う運動は一見地味だけれど、粘り強さを育てる。
    ロールマット運動は6歳になると、自分が思った所に足を着地させる。巧緻運動の制御である。この生物が人間へと進化していく過程を運動として取り入れ、重要視しているのが「基本のリズムあそび」である。
    以上が身体の土台をつくる運動である。

    3. 文学に親しみ、乳幼児に適した質の良い文化を選ぶ
     6歳の保育にとって欠かせないのはお話。6歳、脳の90パーセントが育つ6歳の時に聞いたお話は子ども達は一生忘れない。その時に子ども達にどんなお話を読んであげたいか?
    文学の会を斎藤公子先生を囲んで、ほぼ毎月企画しているのは穂盛さん。なぜ文学か?これは保育者にかかわらず、すべての人に通ずる文学。そこには人間の歴史がすぐれた文学者による言葉で書かれている。ギリシア神話からはじまり、人間とはどういうものか?という深い理解、感性、こころを読み解く、作者の言葉や文章から、人間は育った時代や国、貧富の差や性別など、立場の違いから、こんなにも異なった人生を歩むものだということが、読むことで知ることができる。主人公や脇役であっても、その登場人物の気持ちや情景が美しい言葉で書かれていて、文学がすべての基本。
    赤ちゃんに(胎児にも)適した文化を選ぶとしたら、クラッシク音楽ではなくお母さんの生の声の歌や語りかけ。幼児期には天然・自然の素材のおもちゃ・・・土・水・木からはじまる。できるだけ害のないものを選ぶ。石油製品や機械音を避ける。

    4. 「社会をよくしていこうとする運動」――― 弱い子小さい子を思いやる 
    「公子という名前がついているからかねえ・・・。」とおっしゃいます。「子どもがみんな笑える日まで」(斎藤公子保育実践全集2の題名。)
    子どもが幸せかどうか?を絵を見て考え、お母さんは子どもを愛して育てているつもりなのに、それが溺愛であったり、過保護であったり、口うるさかったり。実は子どもはお母さん嫌い!と思っている、など。
    子どものこころが真の意味で幸せであるかどうか?すべての子どもの幸せを願っていくためには社会をよくしていこう。自分の目の前いる子だけが幸せならいいのではない。  
     学校での「体操すわり」がいかに子どもの姿勢を悪くしているか?だからみんなで運動して体操すわりをやめて正座するように学校や教育委員会や自治体に働きかけよう。
     赤ちゃんの抱っこの仕方、小さい子を抱くときの抱き方、後ろから小脇をかかえない、必ず子どもと目を合わせて抱っこする。などなど。
    子どもを産んだのに子育ての仕方を知らないまま、親になってしまったお父さん、お母さん。社会的に運動して子どもの育ち方を学ぼう。3歳で文字数字を覚えた子が本当に幸せで賢い子どもになるのだろうか?賢い大人に育っていくのだろうか?

    小さい子弱い子にこころを寄せることのできる子に・・・ 障害児保育と縦割り保育
    こころと身体のバランスが崩れると他者に対するやさしさが薄れくる。英才教育を受けていたり、無理なことを強いられたりするとこころがギスギスして弱いものいじめが始まる。

                     *          *         *

    これらのことに気づいたとき、今まで何十回と聞いてきた斎藤先生の話(斎藤先生が自分の両親をどんなに尊敬しているか?お母さんにどんなふうに育てられたか?また保育者になってから、戦災孤児を預かった時の話など、子どもへの斎藤先生の思い)の内容がはじめて、わかったように思いました。

    《子どもの根っこを育てる》とはどういうことか?何を育てることなんだろうか?
    親というものは、子どもの先を案じていつも不安です。この不安感が早期教育、文字学習や英才教育に走る理由です。でもこれらの早期教育では育たない、《子どもの根っこ》を育てることが乳幼児期の第一の課題です。それこそが《人間》を育てることにつながるからです。根がしっかり育ってさえいれば、どんな幹に育つのか、どんな葉が茂るか、どんな花が咲くのか、どんな実をつけるのかを、楽しみに待っていればいいのです。

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