2007年度「卒園のしおり」から(4)

「くさぶえと舞幸と私」  金武佳代

 舞幸は、くさぶえ保育園が好きで好きでたまらない、という感じが見ていてよく分かる。この5年間一度たりとも「保育園いや!」「行きたくない!!」と言ったことがない。病気になると大好きな保育園に行けなくなるから(?)病気らしい病気をしたことがない(笑)。
 朝が来るのが待ち遠しくて、朝食を食べ保育園の用意が出来ると玄関先で私を急かす。夕方、迎えに行くと「もっと遊びたい!」となかなか帰ろうとしない。

 舞幸が生まれてから6年と5ヶ月・・・心身共に成長してきた中に“くさぶえ”が大半以上を占めている。そしてこれから成長していく為の土台となるのだろう。
・・・。
 さて、私は初めてくさぶえを訪れたときに見た子どもの絵に感動したことが忘れられず「ここしかない!」と思い、旦那の理解を得られないまま半ば強行突破で舞幸を入園させた。理解が得られないということはもちろん協力も得られず(金銭面以外の)、大きな行事以外に父親がくさぶえに来ることがほとんどなかった。そのことについて舞幸はどう思っていたのだろうか。寂しい思いをしてきたのだろうか。・・・と今思っただけで今までの私は「くさぶえを卒園させたい」という気持ちだけで突っ走ってきた。何度か“退園”について旦那と揉め、「保育料が高い」と言われた時は、かなりムキになり「働かなくては!!!」と昼は仕事、夜はバイトしたこともあった。途中で気を抜くと自分が崩れそうだったから、ずっと意地を張り続けた。これまで“舞幸のため”“舞幸のため”と頑張ってきたが、今思い返すと全ては“自分のため”だったのかも知れない。くさぶえを選らんだ私は間違っていなかったのだ・・・と。

 卒園期を迎え、ありとあらゆる面で自信に満ちあふれている我が娘、舞幸を見ていると本当に“くさぶえ”で良かった!と思える。今の舞幸に聞いてみても同じ答えが返ってくるだろう。でも今は“くさぶえ”という世界しか知らないから何年かして、色々な世界を知ってから舞幸に聞いてみたいと思う。

 これまで私達親子に関わって下さった保育園の職員の方々、父母の皆様のおかげでこの日を迎えられることを心より感謝しております。ありがとうございました。

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