古宇利島体験記(4)

沖縄古宇利島体験に参加して  前田 三惠子

今回後半の3日から下の子の彩と参加し、翌日からは夫も合流しました。
1日から先に出発した結萌は、初めて1人でお泊まりに参加するということや、飛行機に乗ることなど緊張して朝からとても無口。保育園で見送るときには、私にしがみついての別れでした。私も切ないような複雑な気持ちになり、この気持ちを良く味わっておこうと思っていました。そして、行ったらきっと楽しんでいるに違いないと思っていました。
そうして2日後私たちも沖縄に出発し、みんなと那覇市内で合流しました。

年長の子たちは、ちょっと疲れた顔はしていましたが、とっても元気でした。結萌も、しばらくは私にわがままも言ったりしていましたが、古宇利島の別荘に移動してからは、年長と一緒に二階で寝ると言いすっきりとその生活に戻り楽しそうにしていて、ちょっとたくましくなったなあと思いました。興奮していた彩は、車で寝てしまいそのまま布団に移動して朝を迎えました。

古宇利島の貸別荘は、見晴らしの良い快適なところでした。毎朝の散歩は急坂を下って海まで行ってそのまま泳いだり、島の風景を楽しんだり、子供たちは元気いっぱい。そして昼間は、実りの里保育園に行って思い切り遊ばせてもらいました。泥遊びや、水遊びはみんなとても楽しそうでした。

その中で、最初彩が全然遊べず、ちょっと靴に泥が付くと何度も洗いに行くので気になりました。前田は「あのヒラヒラのついたズボンを脱がせてやったら?」といいました。薄手の半ズボンがなかなか見つからず、行く直前に購入した半ズボンにはフリルが付いていました。それを脱がせて自分もどろんこに入り、思い切って嫌がる彩をどろんこにつけてたっぷり泥をかけました。しばらく大泣きしていて、(ああ、やりすぎたかなあ?)と思っていたら、そこから立ち直って、じぶんから水遊びをしにやってきて遊びだしたのです。「子供も新しい服は汚しちゃいけないと思うんだから、そんな服は着せない方がいいんだ」と前田が言い私も納得しました。汚れて遊ぶ彩は、ようやくいつもの彩らしく楽しそうになりました。

お昼を食べて、別荘でのお昼寝のあと海に泳ぎに行きました。その海も、波の穏やかなところではなくざぶんざぶんと波が打ち寄せる荒々しいところなどいろんな海を体験しました。結萌もその荒波に向かっていました。のまれて大泣きしたりしていましたが、いつもなら入ることも躊躇するような感じなのに、仲間たちと美しい海のおかげかなあと思いました。最終日の午後、美ら海水族館と海遊びに分かれたときも海に行きたいと言い、泳げないけれど最後には浮き輪を外して海に入っていて、その姿に感動しました。
帰ってからの結萌は、実りの里の保育園で遊んだ粘土質のとろとろした泥遊びやリズムが楽しかったと言っていました。そして、水遊びをしたがるようになりました。また、何かを見たいと思ったときに、いつもなら「お母ちゃんも一緒に来て」と待っているのに、自分が少し離れた場所にいても自分1人で見たいところまで行って集中する姿があり変化を感じました。まだまだ甘えん坊ですが、聞き分け気持ちを切り替えることもちょっと早くなったようで、沖縄で自分の荷物を自分で持ち、みんなと生活し、素晴らしい自然のなかでいろんな経験ができたことが大きいように感じました。

沖縄に行ってから、食事係と洗濯係など大人で分担して行い自分もそれに加わりましたが、初日から子供たちの引率と食材などを買い出し、ほとんど自炊で子供たちの食事をまかない、どれだけ汚れてもいいように洗濯を何度も回して思い切り遊ばせ、昼寝もしっかりとらせてくださっていた前田と若森母、汲田母は大変だっただろうなあと感謝しました。おかげで子供たちも体調を崩すことなく楽しく帰ってこられたと思います。
子供たちにとって、お泊まり保育はいろんな経験ができる素晴らしい機会だと思います。
こんな経験をたくさんさせてあげたい、そのためにできる限り協力していきたいなあと思っています。ありがとうございました。

古宇利島体験記(5)

安原 治子

あの一心が他の年長の子達と一緒に5泊6日の沖縄に行けるのだろうか。
とにかく周りの人や音や出来事にすぐ気をとられ、今自分のやっていることがおろそかになるのである。
それから、体力的にも睡眠不足が続くと体調を崩しやすいので心配だった。
しかし私がいない前半は、色々と問題はあったようだが(どたばた部屋中を走り回る、荷物の用意ができない)、夜泣くこともなく皆と楽しく過ごせたようで安心した。
 沖縄から帰ってきて家族からの「どうだった?」の質問に、「楽しかった」の一言だけでそれ以外何も話さないのだが、日に日に少しずつ長い文を話すようになってきている。
親として、一心が親元を離れて2泊し、5泊6日の日程を他の子と同じようにこなせたことをうれしく思ったとともに、これから集団の中で生活していく上で課題が多いことも改めて感じた。
 今回私自身も後半参加して、元気すぎる子ども達と一緒に過ごし大変だったけれど、とても楽しかったです。
実りの里保育園にも初めて行かせてもらいましたが、やぎがいて、木陰があり、風が気持ちよく、泥水でたっぷり遊べて子どもにとってはとても魅力的な保育園だと思いました。
沖縄といえば、リゾートホテルでのんびりするだけでしたが、農協で地元の食材や野菜を買い込んで料理して食べるとやっぱり安くて美味しい!
古宇利島へ渡る橋からの景色は海がきれいで気持ちよかったし、貸し別荘からの眺めもよかった。
ヤモリのあの奇妙な鳴き声がなつかしいです。
次回はぜひシュノーケリングに挑戦したいです。

古宇利島体験記(6)

「くさぶえ保育園、沖縄へ行く」 に参加して  土田 学

例年、くさぶえ保育園の仲間と行く離島の旅は、我が家の一大イベントとなっている。4年前に長男次男と一緒に奄美大島の離島や無人島へ行ったときから家族みんなの夏の思い出となり、エメラルドグリーンの海や思い切り遊んだ楽しい風景が頭に焼き付いている。子ども達は楽しかった出来事(荒波の中、小型船に乗って風を切り、飛び魚を見たことやみんなで美味しく食べた昼食など)を絵に描き、今もまだ思い出して語るほど強烈な印象を受け、例年旅の度に一段と逞しくなってくるように感じる。

今年も小学4年生と2年生になる長男次男と3歳児の響平、それに私(父)が途中参加した。いつもこの旅行は子ども以上に親の私が、何日も前からあの透き通ったエメラルドグリーンの中に包まれて、色とりどりの魚をシュノーケリングで観ながら、ポッカリと広大な海の上に浮かんでいる様を想像して、楽しみで居ても立っても居られなくなる。家族旅行で十分では?と言われもするが、この旅行の中では子ども達が子ども達の関係の中で育ち、自立し、互いに高め合うし、何よりもその隙に自由になった大人が一人で海を堪能できるという機会も持てる。(響平を見ていてくださった方々本当にありがとうございました。)また、感じた感動を語り合って分かち合えるのもこの旅行の醍醐味である。

今回の貸別荘は沖縄本島から橋をいくつか渡って、屋我地島、古宇利島へと渡り、車がギリギリ登れるかという程の急な坂道を登りきった行き止まりの島の上にあった。ここから見渡せる海の風景は格別で、なおかつ朝の散歩や海まで歩いていった帰りには、この坂道を登りきらなくては帰れないという必然的な環境が子どもの足腰を鍛えるにも絶好である。大人でも一回でヘトヘトに息を切らせているところを、遊びながらカタツムリを嬉しそうに手にいっぱい持って、一日何回か往復する子ども達は実に逞しく、頼もしく思える。
朝と夜は真っ暗な中、長男次男と釣りに出かけ、昼は海でシュノーケリング。今回はオプショナルのシュノーケリングツアーに園長と前田父と共に参加でき、青や黄色の珊瑚やクマノミ、真っ青な熱帯魚など色とりどりの魚達を見ることができた。またエメラルドグリーンのリーフの隙間には海溝のような深い深い場所があり、そこは言葉では言い表せないくらい綺麗なディープブルーで、これに感動して幸せを十分満喫できた思いだった。ツアーの最後では、長男次男とも船から思い思いにジャンプして飛び込む遊びができたこともよかったが、一番はしゃいで飛び込んでいたのは当の私だったような・・・。

3歳児と年長、学童は海にしても遊び方、楽しみ方がそれぞれ違ってくるため、穏やかで波がないところや荒々しい波が押し寄せるところ、ジャンプ台のような岩や堤防があるところ、綺麗な魚が見れるところなど、その子が一番楽しめる場所はそれぞれであるし、海に何回でも行きたい子や美ら海水族館へも行ってみたい子などもそれぞれで、大人がある程度人数居て、車の台数もあり、分かれて行動できたことも今回はよかった。次男の倖平は自分が見つけたイカを、那覇から来ていた釣りのお兄ちゃんに釣ってもらい、イカ釣り用の疑似餌までもらって、それを宝物のように大事にしている。3歳児の響平は沖縄の保育園で泥んこ遊びを満喫して、海遊びにも夢中になり、あの坂道で大腿四頭筋やハムストリングス(太もも裏の筋肉)はまた一段と競輪選手のように鍛えられて帰ってきたような気がする。何よりも私自身が一番子どもになって遊びを満喫させてもらった。
最後に、一緒に行った方々に、本当にありがとうございました。

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